デザインのあてな

身近なところにデザインのヒント

自分は当てはまらない?

 

f:id:kazuhotel:20180113200749j:plain

 

 注意を呼びかけるポスターや情報を示す案内板には、ピクトグラムと呼ばれる簡略化した人のイラストなどが使われています。非常口やトイレのマークなどがそれ。以前、どうして簡略化する必要があるか?と質問されたときに、私は「自分が当てはまるから」と答えました。

 

写真の方がリアルで分かりやすいという意見もありますが、その写真では対象を限定してしまうんです。例えば、電車のホーム柵にモノを立てかけてはいけない注意喚起で、スノーボードを立てかけている写真を使うと、スノーボードを電車で持ち運ぶ人には伝わりますが、ギターを持った人は自分ではないと認識してしまいます。ホームの端を千鳥足で歩くおじさんの写真を使ったら、若者や女性は「あんなオジさんじゃないし…」となる。もちろん、対象を置き換えて自分も注意しなきゃ!となる人はいますが、この『置き換え』が実は難しいことなんです。