デザインのあてな

身近なところにデザインのヒント

模造で観察力と表現力を磨く?

 

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 先日、あるお店のリニューアル依頼で、「今置いてある受付カウンターの横に、同じようなカウンターを置いて延長したい!」という内容が含まれていました。今置いてあるのは、お店のオープン時に大工さんが作ったカウンター。既製品で同じものはありません。

 

先方があまり費用をかけられず、大工さんに作ってもらうこともできなかったので、私は近しいものを用意することに。既製品を流用してどうにかできないか?と考え、一番近い寸法の白色の受付カウンターを購入し、寸法がピタリと合うように天板を厚くするなどの改造をしました。仕上げも、現地で観察した木目と色に限りなく近いカッティングシートで施工。納品して並べた結果、はじめからそうなっていたように見えるぐらいの仕上がりにできて、とても満足していただけました。今思えば、それは学生時代の模造トレーニングのおかげ。本物とそっくりにつくる「模造」は、観察力をアップさせるとても良いトレーニングで、自分がどれだけ観察できているかを確かめることもできます。それを繰り返すと、前回観察しきれなかった部分が次の時にはチェックできる。「模造」というと、あまり良いイメージがないかもしれませんが、トレーニングにはぴったりです。

 

 

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