理由があれば恥ずかしくない?

大学生の頃、仲間内で伊達メガネをかけはじめた人をイジっていたことがあります。「なんで必要ないのにメガネをかけるんだよ!」と。もちろんオシャレでかけているだけなんですが、かける理由がないのにかけていることを本人も恥ずかしそうにしていました。
その“恥ずかしい”を無くしたのが、パソコン用メガネです。ブルーライト対策にかけるメガネとして打ち出した商品は、瞬く間に浸透しました。彼らが作ったのはメガネではありません。作ったのは「理由」。視力がわるくないのにメガネをかけていても言い訳ができるようになったんです。「えっ、仕事でパソコンをよく使うから♪」。何か商品やサービスを作ろうとすると、つい性能や品質や充実度に目を向けてしまいます。でも、自分自身を納得させるネタや、恥ずかしくない立派な理由を作ることも商品開発の1つだと思っています。パソコンメガネがどういった過程で生み出されたかは分かりませんが、その着想はすばらしい。