デザインのあてな

身近なところにデザインのヒント

少ないもので大きな力を?

 

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 駅のホームで電車を待っていて、目の前にある金網が気になりました。子供の頃、足をかけて登ったりしていましたが、よく考えたら子供が登ってもちっとも歪まない金網。最小限の材料であんなに機能的で強度のあるものを作っているんだなと、勝手に関心してしまいました。

 

十分な材料を使って機能を満たしたり、複雑な工程を重ねて強度を保つことはできます。でもそれを、少ない材料や簡易的な方法で実現するのは難しいこと。何かを実現しようとするとき、私たちは必要なものを揃えようとします。もちろん、それらを揃えることができれば実現はしますが、それを揃えなくても実現できたら、たくさん作ることができたり、たくさんの人が利用できたりします。学生時代に北欧に一人旅をしたとき、誰もが知っているような成形合板(重ねた木材に熱を加えて曲げる加工)のチェアが公共の場にたくさん使われていて驚いたんですが、その方法が考えられた元々の発想は、少ない材料でたくさん作るため。デザインよりも前にその考え方があってのものなんですよね。もし機会があったら、今実現できていることを、もっと少ない材料や方法でできないか考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

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