弱い人が強い人を攻めるのはOK？

　あるお笑いコンビは、ツッコミの人が相方の頭を叩くと笑いが起きます。しかし、別のあるコンビでは、相方の頭を叩くと「ひゃ～」と悲鳴が混ざります。前者は、弱そうなツッコミの人が強うそうなボケの人の頭を叩いていて、後者は強うそうなツッコミが弱そうなボケを叩くからです。

私は20代の頃、先輩や上司に対してガンガン意見を言っていました。時には場を凍らすような発言もあって、今では生意気だったと反省していますが、その時は弱い立場の私が上に向かってキーキー言っていただけなので、周囲も好意的に受け取ってくれていたように思います。でも、40歳を目前にした今の年齢になって、同じようにはできなくなりました。決して権力を持っていたり、立場が上だったりというのはないんですが、冒頭の話で言うところの“強そうな人”になってしまったからです。もし強い意見を言ったとしたら、きっと私のことを“強そうな人”と捉えている人は何も言えなくなってしまいます。攻め立てるのは、弱い人が強い人にするならアリ。相手からどう見られているのかを分かっていないと、時に周囲を引かせてしまう結果になりかねません。