デザインのあてな

身近なところにデザインのヒント

あなたの商品は私にとってのアート?

 

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 デザインの話をしているとよくテーマになる“デザインとアートのちがい”。先日、似たような話をしていたときに、腑に落ちた考え方が1つありました。それは、商品と美術品についてのちがい。見た人が美術品だと受け取れば、それはその人にとって美術品。商品だと思ったら、それは商品だという定義です。

 

例えば、デザイナーのフィリップスタルクが作った「ジューシーサリフ」という有名なレモン絞り器があります(気になる人は調べてみてください!)。これはレモンを絞るための商品です。しかし、その美しいフォルムもあって、特に日本ではインテリアとして飾っている人がたくさんいます。その人たちにとっては美術品というわけです。一般的に私たちが思い描くような絵画や彫刻などの美術品だって、それを売買する人たちにとっては商品。絵を売って生計を立てている人にとっては商品だし、購入するお客さんにとっては美術品です。もちろんこれは考え方の1つですが、商品をつくっている私にとっては、この定義が一番しっくりきました。どんなふうに境界線を引いても、そうではないと考える人が必ずいますからね。

 

 

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