
以前、展示会をサポートさせていただいた方と喫茶店で小一時間雑談をしていました。「次の展示会までには、これまでとちがうものをつくりたいと思ってるんですよ…」今までやってきたいくつかの表現とはまたちがう、新たな表現にチャレンジしたいということでした。
その方がやろうとされていることは話せないんですが、話をしていて感じたことが1つあります。それは、自分の表現をいろいろと模索することで、内にある自分を引き出そうとしているということ。ご本人がそうかは置いておいて、私が新たな表現をしたいと思うときはそうだからです。自分がそれまでに試した表現方法は、無限にある表現の中のほんの一部でしかありません。だから、本当の意味で自分が表現できているかどうかは分からないわけです。新たは表現方法に挑むことで、少しずつ自分のカタチが見えてくる。私は10年以上前、自分の得意な表現はコレ!と自信満々に見せたものに対して、「自分を分かった気になっている」と言われたことがあります。それはきっと、その表現が私と一致していないから。私の知らない私。それは、新たな表現を模索し続けることでしか分からないのかもしれません。