デザインのあてな

身近なところにデザインのヒント

正しい表現を疑う?

 

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「戸袋に手を引き込まれないようご注意ください」という電車内でのアナウンス。どこもおかしなところはありませんが、いつからか「ドアに手を~」と表現が変わりました。ドアが開く時に収まるスペースを指す「戸袋」という言葉に、ピンとくる人が少ないからではないでしょうか。

 

間違いを探すのは得意でも、正しい表現を疑ってもっと良い表現を模索するのが苦手な人がいます。私もその1人…。以前、文章の校正の勉強会をした際、私は間違っている箇所の無い文章を用意して、「この文章の間違いを探してください!」と意地悪な課題を出したことがありました。当然、間違いが見当たらないので「う~ん」とその場にいた参加者は一瞬手が止まるんですが、少し時間を置くとおもしろい指摘がたくさん入りました。「ここは固有名詞に変えた方がいい」「“~である”に変えたら説得力が増しそう」「カタカナが多いなぁ」などなど。文章に限らず、身の回りにあるデザインなどを適当に1つ見つけて、「ここに間違いがあるとしたら?」と勝手に校正してみる。そうすると、自分がそれまで「これでヨシ!」としていた表現の基準がもっと高くなって、より洗練された表現ができるようになるかもしれません。

 

 

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