デザインのあてな

身近なところにデザインのヒント

その表現に至った理由?

 

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 中国の古代文字?を墨で書くワークショップをたまたま見学させてもらいました。ある文字を書いていたんですが、書く様子を見ていると、筆を擦りつけるようにして半紙の下の方に墨を溜め、そこから伸びゆくように上に向かって幾重にも筆を運んでいました。その文字は読めませんでしたし、どうしてそんなふうに書いているのかも分からなかったんですが、尋ねてみるとその文字は「生」という字の元になったといわれる古代文字。大地から木が力強く伸びる姿を表したものだそうです。「なるほど、だからああやって書いていたのか…」

 

何かの表現物をみるたびに、私は必ずそのカタチに至った理由がそこにはあると考えてしまいます。何気なく作られた作品であっても、そこには理由がある。「このカタチにした理由は何?」「いや…なんとなく」といったやり取りもありますが、それは本人がそこにある理由を意識できていないだけ。私はその潜んでいる理由を自分であらためて探り、理由を意識しながら表現することで作品の魅力は格段にアップすると思っています。そうすると、理屈っぽい作品になってしまうように思われるかもしれませんが、理由を意識することでこそ、作品に強い意思が込められるような気がしています。

 

 

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