肌感覚が分からない?

打ち合わせや会議など、リモートで行うことがごくごく普通のことになってきて、対面する必要がないかのような風潮を感じます。内容のやりとりはできるし、相手の顔を見ながら話ができるから問題ない…。私はそれでも、対面を必要と考えています。それは、肌感覚が分からないからです。
正直なところ、私はそれで成立する仕事であれば出社しなくてもよいと考えています。ただ、リモートでは分からないこともあって、私の場合はそこを重要視しているので、できる限り対面して話をするようにしてきました。表現が難しいのですが、その場の空気感、熱量、表情、間(ま)、ニュアンスなど、繊細な部分を感じ取れるのと取れないのとでは、考えるための材料が足りないのです。受け手の質問力や感受性、相手の伝達技術の高さがあれば、たとえメールでもはっきりとその繊細な部分が汲み取れる場合も確かにありますが、すべての人がそうではありません。特に、抽象的なイメージを汲み取る際などは、リモートでは難しい。あくまで私の話ではありますが、「どうしてわざわざ直接打ち合わせをする必要があるの?」と思う人は、きっと具体的に示された情報だけを頼りにしているのではないでしょうか。