
クリエイターに対してのNGワードの1つが「〇〇さんっぽい作品ですね」。称賛するつもりで言っていたとしても、言われた本人が傷つく一言です。音楽プロデューサーの小室哲哉さんも、そのワードが一番堪えるとあるインタビューで語っていました。
いろんな目的のために、想いを伝えるために、新たな境地を目指して日々表現を模索しています。同じ考えのもとに作品を制作している人もいるかもしれませんが、過去作に似せて作ろうとしている人は誰一人としていないと思っています。その人らしさは確かにあります。ただそれは、アウトプットされたそれではない。着想やそこに至る過程、込められた内部から感じられるもの。表面的なところを捉えた一言は、クリエイターとしてそれほど残念な気持ちになることはありません。過去に何度か、私がデザインしていないものについて、「このデータください!」「私がデザインしたものではないので持っていないんですが…」というやりとりの後に、「あれ?〇〇さんっぽいからそうかと思っちゃった♪」みたいな返しをされ、ものすごく悲しい気持ちになったことがあります。