デザインのあてな

身近なところにデザインのヒント

機能に機能を加えない?

 

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 魅力的なモノにさらに魅力を加えれば、より魅力的になる。そういった考えも確かにあります。豪華絢爛な空間は魅力的ですし、ブルーレイレコーダーや十徳ナイフのように機能に機能をプラスした商品もたくさんある。しかし、逆に魅力が半減したり、機能性が落ちてしまうこともあります。

 

掛け合わせるのは、違うこと。特に新しい視点や解決策を考えたり、そこに強いメッセージを込める場合、同じものを掛け合わせても相乗効果を生み出すことは難しいと考えています。考えるべきは、機能+機能ではなく、機能+(別の何か)です。例をあげると、「場所」や「人」や「時間」、最近よく言われる要素は「体験」です。家の中で水を飲むならコップで十分ですが、持ち歩く(場所)となったら水筒、口紅が付かないように(人)となったらストロー、非常時(時間)となったら常備するためのペットボトルなどに変わります。それが私の考えるデザイン。多機能を否定するわけでは決してありませんが、それは技術的ないわゆる開発の分野であることが多いんですよね。「メガネにスマホの機能を…」みたいな発想はおもしろいんですが、私たちがやるべきところはそこではないというのが私の考えです。

 

 

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