デザインのあてな

身近なところにデザインのヒント

夏期講習で全ては無理?

 

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 高校生の頃、一応大学に行くつもりだったので、高3の時だけ夏期講習に通ったことがあります。そこでは難関大学を狙っていた友達も一緒だったんですが、夏期講習を終えての成果には大きな差がありました。私は全部の科目を身につけようとしていましたが、友達は苦手科目の克服に目標を絞っていたからです。

 

目標を欲張らない。旅行で、あれもこれもと詰め込んでみたものの、どれも中途半端で満喫できなかった経験はありませんか?私もそのタイプでしたが、何度も中途半端に終わってしまうことを経験して、旅行では絶対やりたいことを1つ2つに絞るようになりました。目標に限らず、あれこれ詰め込んで良い結果になることは少ないように思います。何かの商品やサービスを作るなら、「いろんなことができます」より「〇〇ができます!」の方がいい。もちろん、たくさんのことができるに越したことはありませんが、たくさんのことが少しずつしかできないのなら、1つのことがとても充実している方が良い場合もあります。

 

 

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リアクション担当?

 

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 仕事で関わった人が、あるチェーンの飲食店で食事をしたことをツイートしたら、すぐにそのお店がリアクションをしてくれたと教えてくれました。すごいと感心しつつ、きっとこの人はまたそのお店を利用するだろうなと。時間が経ってからのリアクションではなく、即リアクション。だからこそ効果があります。事実、私にそのお店を勧めてくれたようなものです。

 

私はまだまだですが、周囲で仕事をしている人たちは反応が早いんですよね。例えばメールでも、必ず1時間以内に返してくれます。こちらの投げかけに対しての返答ができなくても、メールを確認したことや何時に返してくれるかだけでも知らせてくれる。一方で、リアクションが遅い人は、丁寧な回答をしてくれるものの、返答まで時間がかかって返す時間もマチマチ。投げかけた方は、悶々としてしまいます。大きな会社は、リアクションをするだけの担当者もいるぐらいですが、そこまでできなくても、敏感に反応する癖をつけないと、せっかく近づいてくれた人が離れていってしまうかもしれません。

 

 

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通行止めでもイライラしない?

 

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 たまに利用する駅があって、先日もその駅を利用しようと最短ルートで向かっていると、途中で歩道が通行止めになっていました。朝で若干急いでいたこともあって、はじめは少しイラっとしてしまいましたが、その看板をよく見てその苛立ちはすぐに治りました。利用者への配慮がされていたからです。

 

お詫びの文言の後に、手描きの地図。そこには、単なる迂回ルートだけではなく、その道を使っているであろう人たちに向けたものでした。「このエリアにお住いの方は、駅までこの道が便利です。」「自転車やベビーカーをご利用の方は、この道でしたら駅まで階段を使わずに行けます。」そして、最後には「この工事でこんなことが便利になります。」と、工事後に便利になる点まで丁寧に書かれていました。素晴らしい。いろんな場所で工事が行われていますが、きっと誰も工事自体に不満を持っているわけではありません。不満を持っているのは配慮の無さや姿勢なのではないでしょうか。

 

 

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青リンゴって美味しそう?

 

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「このお菓子だったら、どの味を選ぶ?」そんな他愛もない話の中で、「青リンゴ」と答えた人に理由をたずねると、「美味しそうだから」と答えました。そこで興味深かったのは、青リンゴの実物を見たことがなく、食べた覚えもないこと。「知らないけど美味しそう♪」青リンゴは不思議な魅力を持っています。

 

私はデザインの仕事をしていますが、基本的には相手が知らない物事を差し出して、そこに魅力を感じてもらう仕事です。だから、前述の青リンゴの話はとても気になってしまいました。リンゴという知っているものがベースだから想像しやすいのか?青に好感を持ちやすいのか?知らないから惹かれるのか?他の味との比較だから、選んでしまうのか?…。どんな国なのかほぼ知らないけど行ってみたい国、味の想像が全くできないけど食べてみたい料理など、たくさんの理由があると思いますが、魅力を感じる理由がとても気になります。

 

 

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本番前にシミュレーション?

 

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 タレントの若槻千夏さんと菊地亜美さんがあるテレビ番組に出ていました。菊地さんが、“女性の共感を得る”というテーマでトークをしたところ、周囲の女性たちの反応はイマイチ。トークが振るわない菊地さんに対して、若槻さんがすかさず「それシミュレーションしてないでしょ?」と。そのツッコミで背筋が伸びました。

 

菊地さんは普段必ずシミュレーションしているとフォローしていましたが、彼女たちはそれを当たり前のようにやっているんですよね。「今日みたいな“女性の共感を得る話”だったら、友達集めて一回は試しますね~」…。自分がそれと同じことをやっているかと聞かれたら、とてもじゃありませんが「必ずやっています」とは言えません。恥ずかしい限りです。こういった話になると、「もらえるお金がちがうから…」「あの人たちはそれが仕事だから…」と言う人がいますが、それと自分たちの仕事と何も違いはありません。活躍している人たちは、活躍できるだけの努力をしているとあらためて感じました。

 

 

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自分しか体験できなかったこと?

 

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 いろんなことが便利になって、私が若い頃には経験できなかったことも、簡単にできるようになりました。そんな話をしていると、「現代の子たちは恵まれている」と嘆く大人たちがいますが、私はそうは思っていません。確かに恵まれている点はありますが、同時に私たちの世代しか経験できないこともあったからです。

 

例えば、私の時代は、部活動でも仕事でも問答無用でシゴかれるのが当たり前でした。今となっては大問題になってしまうような経験でしたが、メンタルが鍛えられたり、反骨心で頑張ることができるようになりました。また、今と比べれば不便な通信面も、工夫をしてコミニュケーションをとっていたように思います。不便だからこその魅力や良い点を知っている。知らないことを調べるのが大変だったり、行きたいところへ簡単には行けなかったりしましたが、今と比べたら不便なだけで、当時は決して不便を感じていたわけでも恵まれていなかったわけでもありません。

 

 

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説明できないと生き残れない?

 

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 コンピューターがまだできないことの1つに、「その結果に至った理由を説明できない」があります。結果は正確なものの、その経緯を説明できないというのです。ある会社でAI採用を取り入れたものの、人の判断に戻したという話がありますが、それは、どうしてその人に決めたのかを教えてくれないからでした。

 

私もたまに使っているような気がしますが、どうしてそうなったのか?を聞かれて「これはこういうものでして…」と言ってしまうことがあります。その結果に至った理由を相手が分かるように説明できないのです。自分の知識や経験の中で、当たり前の答えとしてはじき出されたものについて、それを異なる知識と経験を持つ人に伝えるのは確かに難しいことのような気がします。同じような知識と経験を持つ人とばかり話していると気付きませんが、いろんな人と接していてそれぞれの人に対して説明できる人もたくさんいます。「その結果に至った理由」を説明できるようにならないと、これからの時代、取り残されてしまうかもしれません。

 

 

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体温が0.2℃上がっても結果は同じ?

 

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 小学生の頃、学校をサボりたくて、体温計をこすって少しでも熱があるように見せようとしたことがあります。でも、それをやって休めたことは一度もありませんでした。平熱より0.2℃上がったところで、学校を休めるわけじゃない。

 

それをやったら意味があると自分では思っていても、そうしたところで結果が変わらないことがあります。でも、当の本人は結果が変わると思ってやっている。だから、それが意味のないことだと分かっている人が教えないと、いつまで経っても意味のあることだと信じてやり続けます。平熱より0.2℃高くてダメだったら、次は「0.3℃高ければ休めるかも♪」。本当に具合がわるいかどうかは体温が高くなくても分かります。会社に提出の義務があるのでしょうが、駅で遅延証明書を必死にもらおうとしている人をみて、体温計をこすっていたことをふと思い出しました。

 

 

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「ご自由にお取りください」では受け取らない?

 

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「ご自由にお取りください」と書いても持っていってくれる人がほとんどいなかったものが、言い方を変えてみたら持っていってくれたことがあります。「本日限り無料配布」と変えたり、「お一人様1個まで」と書き加えたり。そうしてみたところ、驚くほど変化がありました。

 

ある本に書いてありましたが、「ご自由にお取りください」では、よっぽど魅力的なものでない限り持っていってもらえないそうです。少し値が張るもの、レアなもの、すぐに使用するもの…。一方で、どこでも配っているようなものは、もらっていこうとは思わない。私たちは、特に今やる必要のないことはやろうとしません。いつでもできることはやらない。もし普段の生活で、そんなつもりじゃないのにやってしまっていることがあったら、そこにはきっと何かの工夫があるはずです。

 

 

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物事を早く進められるタイプ?

 

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「材料があるならできるでしょ?」そう考えて、飲食店でメニューに無い物を注文する人がいます。アレルギーや宗教上の問題なら分かりますが、単なる気分で頼むのは気が引けるものです。メニューに無いものをそのためだけに作る手間や、お店が考えて提供している料理にケチをつけているようで…。でも、そんな自分の希望を押し通すタイプの人の方が、物事を早く進めたり、想定以上の結果を作るのが得意だったりするんですよね。

 

相手の都合を考えすぎるなと言われたことがありますが、私はそれが苦手です。綺麗事を言うつもりはないんですが、一緒に何かをやるときはお互い気持ちよくやりたい。だから私は相手に負担がかかることはあまり要求しません。ただ、それではお互いのできる範囲内のことで留まってしまうのも事実。相手に良く思われたいだけなのかもしれませんが、自分が無理をしてどうにかできることは進んでやるものの、相手に無理をさせることがどうにもできません。

 

 

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保険を用意しない?

 

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「朝、起きれない人は、目覚ましを二重にかけている。」雑誌にそんな記事がありました。私はまさにその通り。スマホで5分おきぐらいアラームをセットして、加えてスヌーズ機能もあって…。はじめのアラームで起きなくても、保険がいくつもあるから大丈夫だと思って安心してしまうそうです。逆に、一発で起きる人のほとんどは、一回しかアラームをセットしないそう。

 

保険があるから頑張らない・無理をしない。自分自身そんな意識はなくても、保険があるとよくない余裕が生まれます。これが時に厄介で、人によっては無責任になってしまうこともある。「最終的に上司が確認するから大丈夫」「1人で決めたことじゃないから大丈夫」「ミスをしても次があるから大丈夫」…。私も保険があると甘えてしまうタイプでしたが、フリーランスになってそれらは一変しました。保険がないからです。1回失敗したらそれで終わり。もちろん付き合いで大目に見てくれる人もいますが、そんな保険のない環境が、とても良い刺激になっています。

 

 

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キレイな紙に絵を描けない?

 

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 私はアイデアやデザインを考えるとき、コピー用紙を使っています。500枚入りの安い用紙。スケッチブックや描き心地のよいノートなど、いろいろと試してきましたが、自分が一番リラックスした状態でペンをとれるのがコピー用紙だったので、今では常にストックして使っています。

 

子供の頃は、画用紙に絵を描くのが苦手でした。緊張して、はじめの一筆がなかなか入れられない…。でも、家でカレンダーやチラシの裏に絵を描くときは、躊躇なく大胆に描いていました。今思えば、とてもリラックスできていたのだと思います。良い道具を使うことで背筋が伸びたり、程よい緊張の中で目の前のことに向き合えたりするので、リラックスした状態が必ずしもよいわけではありません。でも、緊張が自分の手を止めていたり、頭を固くしているようなら、緊張を解く道具を使ってみるのもアリ。真剣に考えごとをする時は、コピー用紙とゼブラのバンカースというボールペンを必ず使っています。

 

 

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知らないけど教わらない?

 

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 今まで経験したことのない何かをやるとき、皆さんはどうしていますか?例えば、ボルダリングをやるとなった場合、登り方やコツなどを経験者から教わります。でも、それがダーツとなると、教わることなくの感覚でやってしまいます。何となく知っているからです。

 

私が人から教わることなくスノボーをはじめてしばらく経った頃、上手な人から「だから上手くならないんだよ」と言われました。リフトで登って、転ばずに楽しく降りてこれるようになったので、ちゃんと出来る人に教ろうとしなかったんです。でも私のソレは、側から見れば全く成っていないメチャクチャな滑り方。はじめからきちんと教わるべきだったと後悔しています。知らないんだったら誰かに教えてもらう。分野によっては、知識が無いからこその発想の面白さなんかもありますが、それでも学ばなくてよいわけではありません。何となく知っていることや出来そうなことをはじめるときは要注意です。

 

 

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自作ではなくアレンジがしたい?

 

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 ラーメン屋さんで注文して待っている間、他のお客さんの様子を眺めていると、カウンターにある調味料で自分の好みの味に変えて食べている人がたくさんいました。よく考えたら、注文する際も麺の硬さや油の量を変更する人もいますよね。私たちは、お店側が用意したモノに手を加えるのが好きなのかもしれません。

 

ただ、そういった私たちの行動について誤解しているお店もあります。それは、ベースが無いお店。基本となるラーメンがあって、それについて何かを変えるのはアリなんですが、はじめから1つ1つを選んで作りあげるのは少しちがいます。私たちがやりたいのは、自作ではなくアレンジ。日本人が1から何かを作るのが苦手だという点もありますが、何よりお店側はベストだと思うものを示さないといけないと思っています。

 

 

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