デザインのあてな

身近なところにデザインのヒント

夜の運動会?

 

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 少し前に通りがかった保育園で、運動会をやっていました。時間は夕方17時頃。はじめは不思議に思いましたが、よく考えたらそんなに不思議ではないこと。共働きで小売業やサービス業をしていたら土日は休めないし、平日もみんなの親の予定が揃うわけでもない。そうなると、一番合わせやすいのは平日のその時間なのでしょう。

 

おかしいな?と思ったことは、できるだけ調べて「?」を解消するようにしています。中には本当におかしなこともありますが、大抵は納得できる理由があるからです。それに、おかしいと感じるということは自分の知見が足りないということ。よく考えたら、よく調べたら、不思議じゃないことはたくさんあります。小学生ぐらいの子供たちが、平日のお昼12時前から外で遊んでいるのは、どうしてでしょうね?

 

 

使い道は後から?

 

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 マスキングテープ。かわいいデザインの登場で、それまでシールやポストイット、セロテープすら使うことのなかった人まで、マスキングテープを使うようになりました。私は塗装の養生などで使う機会が多かったので見飽きた存在ですが、そういった機会のない人にとっては新鮮なものだったのかもしれません。でも、デザインがかわいいくて粘着力が弱いテープ…。

 

私たちが何かを買うときは、使い道が決まっているものばかりではありません。後からどう使うか考えることもある。先日、変な動物の置物を衝動買いしてしまいましたが、特に飾る場所もなく、そこそこ重量があったので書類の重しに使うことにしました。マスキングテープの例は、用途の可能性が広いから普及したこともありますが、デザインで売れることを証明したよい例だとも思っています。やっぱりデザインはおもしろい♪

 

 

年賀状を10種類つくる?

 

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 毎年12月になると、大量の年賀状づくりがはじまります。量が多いのは、送る相手ではなく種類。仕事用、自宅用、両親用から仕事として受けた年賀状デザインを含めて今年は10種類でした。実はこれがとても勉強になるよい機会で、他ではなかなか経験できないことで…。

 

似たような内容で数をつくることはありますが、例えば提案なら、採用されたものだけが実際に使用されます。でも、今回つくった年賀状はどれも使われるもの。実際に使用されるものなので、当たり前ですがどれも全く気を抜くことができず、良いプレッシャーの中で取り組むことができるんです。「どれが採用されてもいいように気を引き締めて取り組みなさい!」とよく言われてきましたが、本当にどれも採用されてしまうとなると、意識は全く変わります。年末の忙しい時期には難しいかもしれませんが、もし機会があったら、年賀状をもう1パターンつくってみてください!

 

 

4コマ漫画は難しい?

 

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 このブログの前にやっていたブログでは、4コマ漫画を描いていました。はじめた頃は、4コマで表現することの難しさを痛感しながらやっていて、「あと1コマあったらなぁ」なんて思うこともしばしば…。クオリティーはともかく、その制限の中で伝えることにようやく慣れてきたので、このブログではもっと絞り込んで、ふき出し無しの1コマ漫画に挑戦することにしました。

 

商品などのキャッチコピーを考えるコピーライターは、必ずと言っていいほど文章をスラスラ書けます。文章が書けるから、それを凝縮した表現や、伝えるポイントを絞った表現ができる。もし制限の多いことに取り組んでいて、なかなかうまくできない時は、まずその制限を緩めたところからはじめてみるのがオススメです。緩めてできたら少し絞って、また絞って…と続けていくと、はじめはできなかった制限だらけのことも、不思議とできたりします。

 

 

『営業中』で迷わない?

 

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 ビルの外壁の塗装工事。足場を組んで布を張って…。そのビルに入っているお店が、管理業者などに必ず依頼するのが『営業中』と大きく書かれた幕や立て看板の設置。お店の電気が点いていても看板が隠れていなくても、工事をしていたら営業しているか迷ってしまうお客さんがいるからです。気の利いた工事業者は、その建物にお店が入っていれば何も言わなくても設置してくれますが、やってくれない業者も多いみたいです。

 

よく見たら分かる。よく読んだら分かるものでも、一見では迷う人もいる。多くの人に届けたい場合は、すぐに分かる人ではなく、判断に迷ってしまう人に向けた伝え方をした方がいいと思っています。迷わない伝え方。自分が「どう見ても分かるでしょ」と思うことに限って、その伝え方で分からない人がいたりするんですよね。

 

 

見た目を似せても別モノ?

 

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 壁に無造作に貼られたアマチュアミュージシャンや劇団のフライヤー。何だか惹きつけられるものがあります。でも、自分で作ったフライヤーを同じように無造作に貼っても、同じ力はありません。1つ1つにそれぞれの思いが込められていて、それが集まっているから力があったりします。

 

惹きつけられる理由はいろいろありますが、見た目に捉われてしまうと、本来の理由を見逃してしまうことがあります。数ヶ月前、私の家の近所に、人気のパン屋さんそっくりのパン屋さんができました。…でも、今はもうありません。真似をしたパン屋さんが人気があるのは、きっと内装だけではないから。デザインに携わっていると、どうしても外見に左右されてしまいがちですが、私たちがデザインするべきなのは、外見ではなく内面。どんなに不恰好でも惹きつけられるデザインはありますし、どんなにキレイでも力の無いデザインもあります。

 

 

手のアップは別の人?

 

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 テレビCMなどで手に持った商品がアップになるとき、その手のほとんどは、タレント本人の手ではなくパーツモデルの手になっています。動かない手に違和感があったりしますよね。それでもパーツモデルの手にこだわるのは、それだけ重要で商品の売れ行きに影響するからです。

 

何か商品を販売しよう!作品を展示しよう!といったとき、その環境にあまりこだわらないことがあります。このテーブルの上に置けばいいか♪なんて簡単に決めてしまったりしますが、商品と一緒に視界に入るものも含めて商品。そういったところをないがしろにしてしまうと、どんなに良い商品でも売れませんし、素晴らしい作品も輝きを失ってしまいます。CMを打てるような大手の企業がそこまでやっているのに、そうでない自分たちがこだわらないわけにはいきません。お金をかけずにできることもたくさんあるので、できる限り気にしてみてはいかがでしょうか。

 

 

目立つガチャガチャ?

 

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 駅の改札を出たら、よく洋菓子などの出張販売を行っているスペースにガチャガチャがズラリと並んでいました。商品の内容は大人向け。ちょっとそこで待ち合わせをしていたのでしばらく眺めていましたが、カップルが気まぐれでやるぐらいで、ガチャガチャをやる人はあまりいませんでした。

 

ターゲットがどういう心理で行動に移すかを考えると、確かに改札の目の前ではちょっと恥ずかしいかもしれません。その“ちょっと”がとても大事で、電車のスタンプラリーのスタンプ台が柱の陰にあったりするのは、子供にとってちょっとだけ探す楽しみがあったり、子供に頼まれたお父さんがこっそり押すのにちょっとだけ配慮されていたりします。いろんな人がいるので、それぞれに向けた配慮は難しいものですが、この人!という明確な相手がいて、その人が気になる“ちょっと”を解消すれば、きっと結果は変わります。

 

 

素足で履きたくない?

 

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 素足で靴は履きたくない。でも、素足で履いたらオシャレっぽい…。そんなところから、素足で履いてるっぽい超浅い靴下ができたかもしれません。実際、私のまわりのオシャレさんが愛用しているのを見かけて、「やっぱり素足は嫌なんだな~」とどこか親近感を持ちました。

 

矛盾しているような需要には、ちょっとしたアイデアで解決できるものがたくさんあります。アウトドア派だけど日焼けしたくない。欲しいけど買いに行くのが面倒。やってみたいけど汚れたくない。そんなワガママな…と思うところもありますが、それらを解決した商品やサービスがウケていたりします。個人的には、嫌な部分も含めて楽しんだらいいと思っていますが、考えるだけならとても良い頭の体操になるので、「○○だけど、××は嫌」を何か見つけて、解決案を考えてみてください!

 

 

自分が選ぶときとは別?

 

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 昨日、宅配ピザを注文しました。いろんなピザ屋さんのチラシを見ながら決めたのは、クーポンもなくメニューの種類も少ないピザ屋さん。理由は、一番美味しそうな写真が載っていたからです。ピザをひと切れ持ち上げてチーズがとろける感じの絶妙なシズル感に負けて、そこで注文しました。

 

自分が選ぶ理由と、みんなが選ぶ理由を分けて考えてしまうときがあります。たとえ自分とは異なる対象がターゲットだとしても、選ぶ理由はそこまで変わらないはずなのに、どういうわけか、ピザ屋さん側になると「メニューの種類が豊富で、お得なクーポンを付ければ選ばれやすいはず!」となる。もちろん、そういったポイントで選ぶ人もいるわけですが、自分が選ぶ理由としっかり分ける必要はないような気がするんですよね。自分が写真で選んでいたりするのに、お金をかけて美味しそうに見える写真を撮ろう!という選択がなかなか出来ないのは、ちょっと不思議だったりもします。

 

 

一発目の印象で決まり?

 

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 一番はじめに見た印象は強い。最初の印象で「この人、真面目だな~」と思った人はずっと好意的に見ることができたり、逆に「感じがわるいなぁ…」と思った人は、すぐに誤解が解けたとしても仲良くなるまで時間がかかったりします。

 

あらためてスタートしたこのブログの1回目のイラスト。過去のブログも通して初めて描き直しました。ここ最近の仕事でもはじめに見た印象で決まるのを痛感していて、どんなに真摯に仕事に向き合っていても、どんなに素晴らしいアイデアを提案しても、印象次第でうまくいかないことがあります。相手のご機嫌を伺うような印象作りは必要ありませんが、提案書の一枚目や初めて会うときの身だしなみなど、初めて目にするところは気を抜かないように注意しています。

 

 

少なからず信頼?

 

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 私たちは、飛行機や電車やバスを利用します。車も運転するし、タクシーにも乗る。売っている食べ物は何の疑いもなく食べるし、銀行に預金していて、体調がわるければ病院にも行きます。だから、人を全く信用していないと口では言っていても、本当に信用していない人は多分いません。

 

大なり小なり信用は必ずある。だから、その信用に応えられれば、信頼関係が築けると思っています。根がネガティブな私は、「どうせ信用されてないから…」とひねくれていましたが、あるときほんの些細なことで信頼されるようになったのがきっかけで、考えが変わりました。信用されているポイントは様々あるかもしれませんが、そのポイントが分かって、そこに応えることができれば、必ず信頼関係が築ける。そう考えるようになってからは、どんな人と関わっても不安にならなくなった気がします。

 

 

パースを確認する方法?

 

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 立体的なスケッチを描くときに、パース(遠近法)をとるんですが、昔は上手く描けませんでした。それっぽいけど、パースが歪んでいるんです。「遠くに点があると思って~」といった教え方をされても、当時はよく分からなかったんですが、分かりやすいパースの確認方法をある人から教えてもらったことがありました。

 

『スケッチを逆さまにして確認する』。マンガのスケッチはパースが合っていませんが、それっぽく見えます。でも、このスケッチを逆さまにして見てみると、歪んでいるのがすぐに分かります。パースが合っているものは、どの向きから見ても歪んでいないからです。感覚的な確認方法なので、あまり役に立たないかもしれませんが、自分の描いた立体的な絵がしっくりこないときは、その絵を逆さまにして見てみてください!

 

 

それでも嬉しい?

 

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 遠回しな言い方で相手に気付かせようとしたり、相手のご機嫌を伺うような行動をとったことが誰しも一度はあるはず。でも、そんな行動の本音は大抵バレています。「こうしてほしいんだな…」「ゴマを擦ってるな…」。

 

本音をストレートに伝えないときは、なんとなく2パターンのどちらかだと思っています。1つは、基本的に相手にはバレているのだから、そうだと気付かれても好感を持ってもらえるようにする。もう1つは、本音がバレないようにする。それがどちらも中途半端だと、相手との距離は近づかないと思っています。私はどちらも上手くできないので、本音をストレートに伝えることが多いんですが、そうできないときは相手に本音がバレていると思いながら伝えています。