大人が納めたのはホコではなくタテ?

最近、こわい先生や上司や先輩といった存在を見かけないことが多くなりました。手をあげることなんてまずありませんし、怒鳴りつけているのも見かけません。何かにつけてパワハラと言われてしまったり、怒るとすぐに辞めてしまったりと、怒ることができない世の中になっています。
大人たちが怒るのをやめたのが、攻撃するのをやめたと勘違いしている人が多いのですが、むしろやめたのは守ることです。その人のために言わなければいけないことを言わなくなる。ここで考え方や間違いを正しておかないと、これからきっと困る。それをやめたということ。なので結果としてこわい大人がいなくなってシワ寄せがきているのは、若い人たちということになります。昔こわい存在だった大人たちの中には、うさ晴らしに怒っていただけの人もいたかもしれませんし、自身の立場を利用して権力を振りかざしていた人も少なからずいたと思いますが、基本的に怒るという行為は相手のためのこと。自分たちを守るために、こわい存在を拒絶していった結果、守られなくなってしまったというわけです。若者たちはそろそろ守ってくれていたことに気付くべきかもしれません。