デザインのあてな

身近なところにデザインのヒント

シンプルに“なる”?

 

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「シンプルにしたい!」デザインの仕事をしているとこの言葉をよく聞きます。私は前々から違和感があって、要望には応えるものの消化不良が続いています。極端な言い方をすると、シンプルにすべき内容だったらシンプルになるからです。無理やりシンプルにするというのはちょっと違う。

 

内容が充実していて濃いものは、シンプルに仕上げたほうが伝わります。内容が薄い場合は、伝わるように手を加えた方がよかったりします。例えば、企業のロゴマーク。大手企業になるほど、ロゴマークはシンプルなデザインになっています。それは、すでに認知があり伝えたいことが多くて内容も濃いから。一方で、個性的なロゴマークを採用している企業は、まだ世間に浸透しておらず、ある分野に特化していてこれから内容を充実させていくような場合。シンプルでは伝わらないから、伝わるデザインにしていると捉えています。シンプルにすべきものはシンプルになるし、色をつけるべきものは色がつく。「変なロゴ~♪」とつい見てしまうようなロゴは、シンプルでなくても、しっかりと役割を果たしています。

 

 

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